19)対位法と作曲
10代の頃はとにかくバッハが好きでした。特に《音楽の捧げもの》(BWV1079)の各種カノンやリチェルカーレといった、デモンストレーション的で圧倒的な対位技法に強く憧れていました。バッハから多大な影響をうけ、初期の作品は対位法的要素が色濃く表れています。
クラシックだけではなく、ポピュラーの作曲にも対位法への拘りが強く表れていたと思います(譜面・音源は消失)。メロディー、ベース、カウンターメロディの三声を基本として、そこにコードを足すスタイルで作曲していました。でも、ベースはここぞという時以外はルート弾いてた方がかっこいいと思います。(後に発見しました。「古い音源を発掘した話」。)
今では古典的な対位法のみで作曲する機会はほぼなくなりました。しかし、声部数やスタイルを適宜変化させるオーケストレーション(ポピュラーなら編曲)では、対位法の概念(音間の関係性)が重要な指針となっているのは間違いありません。
2018-01-18