97)古い音源を発掘した話
誤って重要なファイルを削除してしまったのでファイル復旧ソフトを購入した。今回購入したのは、「EaseUS Data Recovery Wizard」というソフトで、一年契約で8,900円もするが、仕方がない。このソフトのよいところは、購入前に復旧可能ファイルの確認と最大2Gまでのファイルの復旧が無料で可能な点である。ファイルの確認ができれば、復旧の成功率はかなり高くなるだろう。そして無事に復旧することができた。
しかし、8,900円も払ったのにこれだけではもったいないと思い、はるか昔に壊れた2000年頃のハードディスク(IDE接続)を接続して試してみた。すると、ハードディスクは認識され(以前は認識されなかった)、更にはファイルの復旧も可能な状態であった。復旧したファイルを確認していると、2000年頃に「Singer Song Writer 3.0 Lite」で作ったよく分からない曲が30曲以上見つかった。これらは.ss3という拡張子で開くことができなかったが、Windows7に「Singer Song Writer 3.0 Lite」をインストールしてみると奇跡的に起動したので、無事SMF(Standard MIDI File)として書き出せた(wavでの吐き出しには、ソフトウェアMIDI音源の「VSC3.0」が必要だが、こちらは動かなかった)。
さて、発掘された音源を聞いてみると、大半が記憶にない曲であったが、試みていたことはよく分かる。兎にも角にも「模倣(imitption)」に拘っているようだ。しかし、三声を超える和声的な模倣は、一声部が体位を放棄していたので、程度は低かったようである。まあ大半が変な曲だったというわけだ。これらの楽曲を公開することはいささか憚られるが、Finaleで読み込んでマシな音源になったものは、公開しようかと思う、が面倒なので少し時間がかかりそうだ。
追記(19-12-10):どうも無窮動な楽曲が多い、つまり休符が殆どないのだ。これは、コンピュータ上で音を配置しながら作ったからだと思う。とりあえず音を配置してみて、それを再生して良し悪しを決めていたのだろう(バッハの《音楽の捧げもの》(BWV1079)の影響もある)。そして、このような作り方もまた、具体と表象を対照させていることに違いはない。
2019-12-09