262)フィールド・レコーディング(4)
3月5日、曇り。石川県森林公園カマンニャチ池。超指向性のガンマイクATM57aを2本使って、XY方式、ORTF方式で録音する(写真は録り忘れた)。比較のため、ATM57aだけではなくハンディレコーダーのDR-40Xでも録音する。
まずはXY方式から。XY方式は、単一指向性マイクの先端を重ねた状態で背を90度に開いて録音する。するのだが、マイクバーの長さが足りず、80度弱位の鋭角な開きになってしまった。XY録音では、長めのマイクバーが必要だということが分かった。
ちなみに、今回は低域をカットせずにそのまま録音したので風音がたくさん入っている。録音時にカットしておいた方がいいのか、後からEQでカットした方がいいのか、どちらがよいのかよく分かっていない。
つぎはORTF方式。ORTF方式(Office de Radiodiffusion Television Francaise)は、単一指向性マイクの先端を17cm離して110度に開いて録音する。左右のマイクを離すことによってハース効果が生まれる。ハース効果とは、音の到達時間のずれでステレオ感が強まることである。
ORTF方式はかなりいい。そして、DR-40XのAB方式は、ORFT方式あるいは、次回紹介するNOS方式に近いのでは、と思う。
ATM57aはDR-40Xと比較するとS/N比がよかった。特に静かな環境だとその差は歴然でとても透明感のある音になる。そして、フィールド・レコーディングにおいては、XY方式よりもORTF方式の方がステレオ感が強く使いやすい。
次回は、今回試し忘れたNOS方式を使ってみたい。
2023-04-13