246)素直に感動したい
感動が薄い、なんて表現があるか分からないが、ぼくはあまり感動しない。本当は感動しているのに、斜に構えすぎていてそれを受け入れられてないだけかも知れない。いずれにせよ、ぼくにとって素直に感動することはとても難しいことである。
この感動の薄さに気がついたのは最近で、美大や芸術村と関わるようになってからである。美術や音楽も、作品をしっかりと見(聞か)ないくせに、作品を取り巻く議論や技法ばかりに目がいってしまうのだ(悪いことではないが)。かといって評論家や批評家のような頭の良さはないので、誰かの言葉をそのまま使っただけの空疎なものである。
さらに言うならば、他人の作品に触れる機会があまりなかったことも要因の一つだろう。ぼくは、今までほぼ一人で活動してきたし、通信大学にいる時も、友人たちがどのような作品を作っているのか、あまり知らずに卒業してしまった。
そんな中で少しずつではあるが、作品に対して素直に感動できるようになってきた。美大や芸術村でコンテンポラリーな作品、つまり、今現在を生きる、さらには若手作家による作品を多く目にし、また作家から直接話しを聞く機会が増えたからだと思う。最近、モーツァルトがいい、と感じるのもその影響だろうか。
2022-12-21