242)フィールド・レコーディング(1)
フィールド・レコーディングのために、奥能登を一泊二日で周ってきた。フィールド・レコーディングとは、自然の中や街の喧騒といった環境音(だけではないが)を録音するもので、今回は奥能登の波音を撮ることを目的にした。奥能登では、内浦と呼ばれる富山湾側の穏やかな波と外浦と呼ばれる日本海側の荒れた波の両方の波が楽しめる。
今回は、ダミーヘッドマイクを使って録音した。持っていったものは、ダミーヘッドマイク(SAMREC 2700Pro)、フィールドレコーダー(F3)、ヘッドホン、XLRケーブル(x2)、そして、三脚と濡れ対策のビニール袋である。
予定していたロケーションは次の通りである。録れなかった場所は、ロードノイズが酷かったり、人が多くてびびって(恥ずかしがって)しまった所なので、次回の課題にしたい。ちなみに、洞窟や廃トンネルでも録音を試みたが怖すぎて無理だった。
ロケーション | 地域 | 録音 |
---|---|---|
別所岳スカイデッキ | 七尾市中島町 | x |
足湯 湯楽里 | 輪島市河井町 | x |
輪島朝市 | 輪島市河井町 | x |
千枚田ポケットパーク | 輪島市白米町 | o |
曽々木隧道 | 輪島市町野町 | x |
福ヶ穴 | 輪島市町野町 | o |
垂水の滝 | 珠洲市真浦町 | o |
木ノ浦海浜公園 | 珠洲市折戸町 | o |
旅館(室内) | 珠洲市宝立町 | o |
旅館(デッキ) | 珠洲市宝立町 | o |
今回録音したものを少しだけ紹介する。短いが、内浦と外浦の波音の違いがよく分かると思う。ちなみに、ダミーヘッドマイクで録音した音源は、イヤホンやヘッドホンで聞かないととってもしょぼく聞こえる。
垂水の滝は、滝が海に直接注ぎ落ちる海岸瀑になっており、段の一つが遊歩道になっている。ここでは濡れ対策のビニール袋と小さいブルーシートが役に立った。
さて、フィールド・レコーディングを実際やってみると、想像以上に時間がかかることが分かった。たとえば、10分録音するために、その倍の20分あるいはそれ以上の時間を使うことも珍しくない。というのも、いい音が録れそうな地点を探すだけではなく、人がいなくなるのを待たなければならないからだ。そこに更に移動時間や天候の条件も重なってくるので、思ったほど収録できなかった。
しかし、12月末までの助成金事業なのでそろそろ終わらせないとかなりまずい。
2022-11-25