229)CDの寿命が近いというが
CDが劣化して読み込みできなくなった、という話をよく耳にするようになってきた。CDのラベル面が劣化しそこから空気が入ったり、また剥がれたりしてしまうようだ。また、CDケースに保護スポンジが入っているものは、スポンジ加水分解されてCDに付着するという話もある。
ぼくが持っているCDだと、リヒテルの『平均律クラヴィーア』(SONY)が再生できなくなってしまった。見た目には異常がないので原因がよくわかっていない(仕方ないので買い直した)。また、確認してないが、グラモフォン初期のカラヤンあたりは劣化が進んでいる可能性がある。
少し違う話だけど、リヒターの『音楽の捧げもの』(Archiv)から《トリオ・ソナタ》のAllegroで音飛びする位置があって、ずっと気になっていた。ある時、YouTubeで同録音のレコード版を聞いてみると、こちらでも音飛びしていた(『音楽の捧げもの』)。つまり、この音飛びは劣化やエラーではなく、マスターに起因するものだったということが分かった。
閑話休題。CDの劣化は多分防げない。対策は、地道にリッピングするしかないと思う。8Tという大容量のハードディスクも安価に買えるので、mp3じゃなくて、flacといった可逆圧縮の形式で保存していくことを考えてはいる。いるが、中々面倒臭い。
なお、サブスクで聴くという選択肢は今のところ全く考えていない。ライナー・ノーツを読みたいってのもあるけど。利益の中から山分けとするというビジネスモデルは、中長期的じゃなくともアーティストから消費されていって、決してよい形ではないからだ。
まあ、CDは整理していく方向になっていくのだろう。
2022-08-15