212)心地の悪さを感じて
去る4月7日、藤子不二雄A先生がお亡くなりになった。ご冥福をお祈りします。A先生の作品から多くの感動もとい不気味さや恐怖、なんというか社会構造の行き詰まり感というか心地の悪さをいただいた。それはきっと今の自分を構成する要素になっている。
藤子A先生の話題は、これまでにも何度か出してきた(『少年時代(A)』、『本のジャケ買い』)。他にも好きな漫画家は沢山いるけど、あまり話題に出したことがない。藤子A先生は、それだけぼくにとって特別な漫画家だったということを改めて知った。
藤子A先生は過激な作品が多いので、単行本未収録の作品が多くある。そのいくつかは掲載雑誌を買って読んだが、それでも殆どの作品は読めてないし、今後全集が出たとしても、その全てが収録されることはなさそうだ。
最後に、未収録や修正された作品で、比較的入手が簡単なものを紹介したい。未収録の「わが分裂の花裂ける時」は『COM』(1971年2月号)、修正前の「禁じられた遊び」は『COM』(1971年7月号)、差し替えられた「毛のはえた楽器」は『ぶきみな5週間』(初版、1988年)にそれぞれ収録されている。
2022-04-11