151)滅茶苦茶なe-Tax
弥生会計からダイレクトメールが届いた。古い弥生会計を使っていると、控除額が65万円から55万円に減額される。だから、新しい製品を購入しろ、というものだった。今年度の確定申告は、大混乱になること必至だ。
実は、今年度から電子申告のe-Taxを使わないと65万円の控除が受けられなくなるのだ。まあ電子化は時代の流れだろう、などと思っていたが、その推奨環境が兎に角おかしい。
e-Taxの推奨環境は、Windows8.1かWindows10の32bit版でかつInternet Explorer 11か旧Edgeという恐るべきものである。それに伴って推奨ハードウェアも凄まじい。CPUがPentium4(1.6G)以上でメモリが512MB以上と、大真面目にいうのだ。これは比喩表現ではなく20年前の環境そのものである。というか、そのハードウェアでWindows8.1以降が動くのだろうか。
救済措置(?)として、オンライン版のe-Taxもある。こちらならmacOSのSafariでも申請が可能だが、当然のように罠が待ち構えている。対象となるのは、macOSの10.11から10.14まで、つまりEl CaptanからMojaveまでと狭い範囲が指定されているのだ(macOS 10.14とSafari 12.0だと表示が崩れる)。したがって、2019年以降にmacを買った人は、macOS 10.15のCatalinaになるので、e-Taxの対象外である。
しかし、なぜOSをみているのか全く理解できない。htmlを評価するのはブラウザの仕事であってOSは関係ない。このようなことが国勢調査の時にもみられた。いくらブラウザが要件を満たしていても、OSが指定外のものであれば入力することすらできないのだ(Chrome 86でも、OSがLinux系なら不可)。デジタル庁などと言っている場合ではない。日本は自ら好んでIT音痴(というよりも停滞か)に向かっているようだ。
ちなみに、これまで弥生会計を使ってきたが、今後はCSVで管理し、AWKやPerlで集計することにした。つまり、最終的には手書きということになる。
2021-01-21