作曲・指導・C言語・Linux

金沢音楽制作

金沢音楽制作では、楽曲・楽譜の制作と、作曲や写譜などレッスンを行っています。


130)さよならFinale

とうとうその時がきた。モダンな楽譜浄書ソフトのDoricoを買ってしまったのだ。散々苦しめられたFinaleとはおさらばである。正直、ちょっとした作業にも拘らず、バッドノウハウ的な操作が求められるFinaleにはつくづく嫌気が指していたし、何よりも長年バグが放置されていることが気に入らない。とはいえ、Doricoも一筋縄ではいかないだろう。また、インターネット上の情報もFinaleと比較すると圧倒的に少ないので、特筆すべきことがあれば記事にして本サイトで公開したい。

さて、そんなDoricoであるが、これまで何度かブログで取り上げてきた。その都度まだ機能が揃っていない、と判断して見送ってきたが、5月にバージョンも3.5に上がり、いよいよ実用的になってきたように感じる。Doricoの特徴は色々あるが、特に気に入ったのは、モダンな設計であることだ。たとえば、記譜や浄書、再生などの複数モードを切り替えて使えること、多言語仕様であること、などである。プログラム自体も、仕様変更に堪えられる設計がされていると思う。今後、バージョン管理システムや差分の取得といった機能が求められる。

Finaleからの乗り換えで嬉しかったのが、想像より安く買えたことだ。競合他社のソフトウェアを持っている場合、クロスアップグレートで、59,840円のところを29,150円で購入することができる。その対象となるのは、FinaleとSibeliusだけで、審査はあるが、専用のページでライセンスを証明する画像を添付するだけである。さらに学生は、ここから学割を適応して16,830円という破格で購入することもできる。なお、簡易的な機能だけもよいのなら、Dorico SEという無料バージョンも存在するので是非試して欲しい。

しかし、ラップトップPCで作業する場合は、もう暫くFinaleを使うことになるかもしれない。というのも、DoricoというかSteinberg社のソフトウェアを利用する場合は、eLicenserという物理媒体のUSBドングルが必要になるからだ。しかし、Finaleは、オンラインでアクティベーションするので、ドングルは不要である。このドングルは、正規ユーザーにとって百害あって一理なしの存在である。以前、iLokというドングルが壊れた時は、ベンダーをたらい回しにされた上に復帰できずに終わった(20万円分のソフト音源がパーになった)。

2020-08-14