102)敢然と輝くLED
Rolandの「System-1」というシンセサイザーを買った。以前からアナログチックなシンセサイザーが欲しかったので、密かに目を付けていたのだ。そして、中古品が新年セールで安く売っていたので買ってしまった。本当は、後継かつ上位互換のSystem-8が欲しかったが、中古でも10万円近くするので、流石に買う気にはなれなかった。が、System-1を使いこなしてそれでも物足りない、と感じたら改めて購入を考えたい(System-1もそこそこの値段で売れるはずだ)。
さて、System-1は、電源を入れるとボタンやツマミ、フェーダーといった各パーツの隙間から緑色LEDが発光する。これがすごくかっこいいのだ。と、ぼくは思っていたのだが、どうやらネットでは不評なようである。なんでもダサすぎるとのことだ。たしかにこれでは、ぼくがいつも馬鹿にしている七色に光り輝くゲーミングPCと何ら変わらないのではないか。
擁護しておくと、パーツが発光するシンセサイザーは、ライブといった現場でとても役に立つ。たとえば、現場は基本的に暗所なのでフェーダーやツマミがどうなっているのかの確認が困難であるが、もしフェーダー等が光っていれば現在の状態が一目瞭然である(昔はペンライトを使って確認していた)。また、視覚的な楽しさもあるだろう。とはいえ、あまりに派手すぎるとゲーミングPCのように子供っぽい印象を与えてしまう。
近年では、Native Instrumentsを筆頭に、見栄えの良さを追求した製品が増えているように感じる。ハードの見栄えと性能は全く別の話であるが、そのルックスで購入を決める場合も多々あるので、一概に否定することは難しい(やはりかっこいい方がよい)。また、SNSで写真や動画をアップロードすることを考えるとそれも仕方がないのだろう。しかし、KOMPLETE KONTOLE(第一世代)のように、過度に光らせるために、本来不要であるAC電源を必要とするのは本末転倒だろう。とりあえず、System-1の緑色LEDは気に入っている。
2020-01-08