120)やっぱりお友達だね
金沢音楽制作は、事業登録してかつ青色申告しているので、持続化給付金を少額ながら受け取ることができる。作家で僅かでも収入が発生するのであれば、青色申告しておくとよいと思う。税金の知識がある程度つくし、転職するときにも空白期間がなくなるので色々と都合がよいだろう。ちなみに、金沢音楽制作という屋号は大層だが、その実、単なる作家である(屋号は地名+具体的な事業内容が一般的と聞いたのでそうした)。
給付額を決定するシステムが少しややこしい。給付額の計算方法は、「昨年度の売上高 - 前年月比で50%以下の月次売上高 * 12」である。つまり、売上高が50%以下になった月の中から、最も給付金がもらえる月を探す必要がある。ぼくの場合は、運良く5月が都合よいので助かったが、人によってはかなりつらそうだ。たとえば、12月が都合よいというのであれば、来年の1月まで待つ必要があるからだ。体力のない事業者は相当厳しいだろう。年の平均で計算する方法もあるが、給付額は当然低くなるし、場合によっては0円になってしまう。
給付額は、個人事業主で最大100万、法人で200万と上限が定められている。店舗を複数もっていたり、家賃が高いなどランニングコストが掛かる事業者は焼け石に水かもしれない。さらに問題なのは、今年度に開業届を提出した事業者は給付金の対象外であるということだ。悪用される可能性があるのは分かるが、どうにかして救済すべきである。あれだけ新自由主義を推し進めておきながら、いざ蓋をあけてみるとすべて自己責任である、と切り捨てるのであれば、国は何のためにあるというのか。
さて、持続化給付金に係る事務も結局お友達であった。持続化給付金の事務は、電通、パソナ、トランスコスモスという悪名高き3社で設立された一般社団法人サービスデザイン推進議会という組織に委託されていることが判明したのだ。これだけでも絶望的だが、ここから更に電通に再委託(!)していたのである。こいつらは、コロナ禍のどさくさにまぎれて給付金まで中抜きしているのだ(させているやつもまた存在する)。日本は、終わりの始まりではなく、完全に終わっている。
2020-05-27